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2021.01.18

売上目標を達成する営業計画の立て方と営業マンの行動管理

 

営業の売上目標、営業利益目標は立てて終わりではありません。これは始まりです。
何が始まるかといえば、数字目標実現に向けた行動計画の具体化です。
活動計画があって営業目標は達成されます。そして計画なきところに行動なし、行動なきところに結果なしということです。
しかし、売上目標を設定してそこで計画作成を終えてしまっている事例が非常に多いというのが実態です。何のために目標設定をしているのかということです。
目標は実現するために設定します。
目標を実現するためには、どんな行動をどの程度やれば実現できるかという目標を細分化することがポイントです。
そこで、営業KPIというマーケティング指標を活用しながら、営業活動を具体化し営業効率を高める行動計画の立て方を解説します。この考え方の基本スタンスは、新KKDという科学的アプローチです。

経験・勘・度胸、これらを旧KKDと言います。旧KKDを完全否定するわけではありませんが、これだけでは今の営業の世界では企業は生き残っていけません。

これからは、新KKDが必要です。新KKDとは、科学・計画・データのことです。
営業の周りにあるデータを活用して、科学的に分析をし、計画に基づいた活動を行うという、科学的アプローチが必要になっています。この考え方も含めてお伝えします。

営業目標数字を行動計画に連動させるポイント

行動なきところに結果なし、計画なきところに行動なしです。
ですから、目標達成という結果を得るために行動計画を立てていきます。

例えば、これまでに説明してきました売上目標の設定算式をもう一度見てください。
詳しくは、売上目標の正しい立て方と魔法のテンプレートをご覧ください。

付加価値率とは、粗利率と同義です。
仮に過去3年の粗利率平均が25%だとします。
来期の粗利率目標が28%で売上目標が設定されていたとします。

ということは、2%の粗利率アップが絶対条件の売上目標になっているということです。
ならば、どうやって粗利率2%を実現するのか。その行動計画を明らかにすることが必要だということです。
数字を作って終わりではないというのは、こういうことです。

ここで終えてしまっては、まさに“絵に描いた餅”です。
売上目標を作成し、上層部の承認を得てそこで終わりでは意味がありません。かつての社会状況ではクリアできたのかも知れません。その成功体験がまだどこかに根強く残っているもかもしれません。
しかし、今の社会情勢はそれを許しくれる程甘くはありません。旧KKDから新KKDにシフトする必要があります。

具体的には過去実績から粗利率の高い製品一覧の資料を確認し、その中で地域性、時流に合った製品を重点販売製品とし、その製品にどういったプロモーションをかけ、どういったツールを営業担当者に持たせ、どのエリアから仕掛けていくのかといった具体的な計画を作成します。

又は、各製品の売上構成比と粗利率を掛け合わせ、影響度という指標を算出します。
例えば、売上構成比が25%を占める商品があるとします。この商品の粗利率が30%あるとします。
そうするとこの商品の影響度は0.25×0.30ですから0.075となり7.5%となります。つまり、粗利率だけではなく、どれだけ売れているかということを意味する構成比を掛け合わせることで、粗利に影響を及ぼす度合いを示す指標になります。これが影響度という大切な情報です。これがデータです。
この影響度の高い順から重点販売商品を選択することで、成果を早く出すことが出来ます。

この影響度から選択した場合、売上構成と粗利率の掛け合わせですから、売上構成比が上がるよう前出のようにプロモーション、ツール、エリアなどを設定していきますが、同時に重点販売によるロット仕入での原価低減交渉で、粗利率アップも考えられます。つまりこれも、仕入れ部門の営業KPIになるということです。

これらが営業目標数字を行動計画に連動させるということです。

これらの実践行動を数値化していくことが営業KPIであり、目標達成のためのマイルストーンということです。
つまり大きな目標を小さな目標に置き換えて、そこを確実に通過することで大きな目標の達成につなげるということです。

目標労働生産性においても同じです。
例えば、新入社員2名が増員されるとしましょう。
当然2~3年の間は大きな戦力になりません。人員が増えたことによって、平均の労働生産性が低下してしまう可能性があります。
この労働生産性の低下を最小限に食い止め、早い段階で上昇に向かわせるためには、新入社員の教育を強化する必要があります。どういったカリキュラムで、誰が、何を、どのタイミングで教育し、どんなOJTを施せば早期に戦力となるのかといった計画が必要になります。

こういった「いつまでに・何を・どのようなレベルにするのか」といったタイムスケジュールとそのための具体的活動も営業KPIとなります。

つまり、この目標売上額の算式はただ単なる売上目標設定の算式ではなく、売上の構成要素を分解したものですから、どんな行動をすべきかという計画策定につながる算式なのです。

売上目標を因数分解して行動目標に変換するメリット

ここでは、売上目標の因数分解式をご紹介しましょう。

これらは、売上決定要因を分解したものです。
この分解図では売上は、①顧客数 ②案件化率 ③決定率 ④顧客単価の4つの要因で決定されるということです。
更に①顧客数は、新規顧客数と顧客流出数によって決定されます。
④顧客単価は、購買点数と商品単価によって変化します。

①顧客数
既存顧客に対して、顧客流出数をどの程度にまで抑えるのか?→数字目標としての営業KPIになります。
そのためにどんな施策を講じるのか→具体的アクションが明確になります。
同時に新規顧客を何件獲得するのか?→数字目標としての営業KPIになります。
そのためにどういったキャンペーンを行うのか→具体的アクションが明確になります。
これらを行うことで、顧客数をどれくらい確保するのかという目標が明確になります。→数字目標としての営業KPIになります。

②案件化率
顧客に対してあらゆる情報を提供しながら、案件として顧客ニーズが発芽した割合です。
つまり、案件化率=案件数÷顧客数 で算出できます。→数字目標としての営業KPIになります。
顧客数×案件化率=案件数 ということになりますから、顧客数を増やすのか、案件化率を上げるのか、という二つの考え方が出来ます。どちらを強化するかは組織の方針であり、組織の意思です。→これも数字目標としての重要な営業KPIになります。

顧客数の増加は、前出の考え方で設定されますが、案件化率の向上で案件数を増やすという方針となれば、顧客に提供する情報のバリエーションアップや営業担当者の商談トークに磨きをかける教育が必要になるかもしれません。どんなアプローチツールをいつまでに作成し、そしてどんな教育をいつ実施するのか?→具体的アクションが明確になります。

③決定率
これは提案を行った結果、受注できた割合のことです。
ですので、決定率=受注数÷案件数 で算出できます。→数字目標としての営業KPIになります。
案件数×決定率=受注数 ということになりますから、決定率を上げるには営業担当者のプレゼンテーションスキルを磨く必要があるかもしれません。プレゼン研修や社内でのロールプレイングをどのように実施していくのか?→具体的アクションが明確になります。

つまり営業の売上目標の設定は、売上数字だけでなく、売上を因数分解して営業KPI設定と共に、その営業KPI達成のために、組織としてどういったアクションを起こすのかという行動計画までブレイクダウンされていなければ、全く意味がありません。そして、その行動計画は、最終的にはガントチャート(何を、いつやるのかをビジュアル化した計画表)に落とし込むわけです。

このガントチャートが完成すれば、そのスケジュールに従って営業KPI達成のために日々努力するということです。そうすればその結果として、売上目標が達成されることになります。営業マネージャーにとっては、これがマネジメントツールになります。

案件化率、決定率が出てきたところで、マネジメントツールとしてもう一つ部下育成に欠かせない考え方をお伝えします。

次のA担当者とB担当者のグラフを見ていただきます。
【A担当者】

【B担当者】

このグラフは何を表したものかお判りでしょうか。
これは、営業担当者の営業スキルを表したグラフです。
一段目の黄のグラフは、「人間関係構築が出来た案件の中でニーズの確認が出来た案件の割合」です。
二段目のグレーのグラフは、「ニーズの確認が出来た案件の中で提案が出来た案件の割合」です。
三段目のオレンジのグラフは、「提案した案件の中で成約に至った案件の割合」です。
四段目の青のグラフは、「人間関係構築が出来た案件の中で成約に至った案件の割合」です。

つまり、営業の各プロセスをどういった確率で次のプロセスに上っているのかを表したものです。
A担当者とB担当者の明らかな違いは、三段目オレンジのグラフと四段目の青のグラフです。

A担当者は、提案すれば71.7%の確率で成約するのですが、B担当者は37.9%と比較して非常に劣っています。(オレンジのグラフ)
よって、A担当者は人間関係が出来れば50.7%の確率で成約しますが、B担当者は25.6%と低迷してしまうということです。(青のグラフ)

ということは、B担当者には提案のスキルアップが求められます。もしもB担当者の提案スキルがアップしたことによって、四段目の青のグラフが50%になれば(24.4%アップ)、人間関係構築に100件成功していれば24件の成約が現在よりも増えるということです。

部門→部署→個人と細分化し、個人ベースで言えば、こういったスキルアップの営業KPIまで設定できることになります。
この営業KPIを達成するために、提案すれば71.7%という高い確率で成約するA担当者がOJTを施し、A担当者のスキルを吸収することで成約件数は向上し、売上に貢献することになります。
こういった意味においても、現状を把握し営業KPIを設定し、この営業KPIをクリアするための行動計画にブレイクダウンすることが重要であることはお分かり頂けると思います。

営業利益目標までが営業目標

組織として営業部門の責任範囲は、売上、粗利といった目標の達成だけではなく、営業利益目標の達成です。営業利益までが営業部門責任です。ですので、当然のことながら経営とリンクします。

この営業利益目標を達成するために経費構造をどのように変えるべきか。損益分岐点比率を下げるために何をすべきか。この損益分岐点比率も営業KPIであり、そのために固定費をどこまで低減させるのか?どの経費項目低減させれば効果的か?これも具体的アクションにつながります。

損益分岐点を下げる。→数字目標としての営業KPIになります。
となれば固定費を削減する。→数字目標としての営業KPIになります。
〇〇経費項目をどの程度削減する。→数字目標としての営業KPIになります。
こうすることで、これらの営業KPIを実現するためのアクションが出てきます。

例えば、営業拠点の裁量で削減できる固定費は何なのか?
その中で一番大きな金額を占めているのはどの経費項目か?
そこから着手するというのが一般的な方法になります。
実際にある企業さんでは、家賃の安い事務所へ移転した営業所もありました。

営業利益目標達成のための計画もこの活動計画に含まれることは言うまでもありません。

 

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営業の売上目標は、ただ設定して終わりではありません。その目標をどういった行動によって達成させるかという行動計画に連動させることがポイントです。営業の結果は経営を担っています。ここでは、売上目標設定の仕方と行動計画の連動について紹介します。

「来期は8%アップで」といった、どんぶり勘定の売上目標では、営業担当者のモチベーションはダウンしてしまいます。経営には売上だけではなく、利益確保も重要です。確実に営業利益を確保する目標設定のポイントを魔法のテンプレートを使用して解説します。

営業担当者こそ、経営意識を持つべきです。営業の立場、営業の視点での財務知識研修を営業教育の一環としてとらえ、この知識を営業活動だけでなく、自社の、営業部門の、自部署の売上目標設定に活用して初めて、会社の目標が自身の目標に置き換わります。

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