2023.06.13
5営業戦略研修|現場で使える営業力強化策の立案と実践が出来る
営業戦略研修の内容は、上位者だけが知っていても営業組織を動かすことは出来ません。全担当者を対象に実施する必要があります。そして現場ですぐに使える実践的内容でなければ意味がありません。マーケティング視点で論理を現場実践に落とし込む研修です。
かつての高度成長期のような市場拡大期ならば、前年比7%アップといった根拠のない売上目標を設定したとしても、市場の拡大が売上を後押ししてくれて、目標達成できたものです。
しかし、あらゆる産業で市場が縮小している日本国内において、この考え方ではもう通用しません。
根拠ある論理的な売上目標と共に、どうすればその売上目標が達成できるかを明示する必要があります。
この売上目標を達成するための羅針盤になるものが「営業戦略」です。
つまり今の日本市場においては、売上目標と「営業戦略」はセットだということです。
「営業戦略」とは、どうすれば効率的に売上やシェアを獲得できるかという営業シナリオであり、
どの顧客を攻略するかというターゲティングを行うことでもあります。
働き方改革が国と産業のテーマとなっている現在において、営業活動を効率化していくためには、
攻める先とそうでない先をデータ分析から導き出し、その先に対して重点営業を行うことに尽きます。
これが目標達成の最短ルートであり、効率的営業の基本です。
売上目標とともに目標達成のための営業強化策が提示されているか
皆さんの会社の売上目標は、どの様に設定されているでしょうか?
前年実績の3%アップですか?
5%アップですか?
この発想すらナンセンスです。あり得ません!
なぜならば、これは1960年代~70年代の高度経済成長期の考え方だからです。
この時代は、市場経済自体が拡大していました。つまり市場の拡大が売上を後押ししてくれていた時代です。
市場拡大が自動的に目標達成に導いてくれました。
戦略や行動計画といった営業施策を設定さなくても、行動量と比例して売上が確保できた時代です。
今はどうでしょうか?国内市場は確実に縮小しています。その最たる要因は、人口の減少です。
ご存知の通り日本の人口は2008年をピークに減少に転じています。人口は需要の原点です。
その人口が国内においては減少しています。
その結果一部の新興産業を除いて、ほとんどの業界が市場縮小を余儀なくされています。
この環境下で、まだ高度経済成長期と同じ目標設定をしていて、営業担当者を納得させることができるでしょうか?
答えはNOです。売上目標の設定にもデータに基づいた論理性が必要です。
でなければ、現代の理屈が先に出てくる若年営業担当者のモチベーションアップにつながりません。
同時に、その売上目標を達成るための“やり方・仕組み”を明示できているかということです。
縮小市場で自社の売上を上げるということは、競合他社の売上を奪うということを意味します。
ではどういう手法で競合他社の売上を奪うのでしょうか?
その為にどの顧客をターゲットに現場活動を行うのかという設計が“やり方・仕組み”であり、営業戦略です。
営業が現場で成果を出すためには、論理的に作成された売上目標とともに、
どうすればその売上目標が達成できるかというと戦略を同時に提示しなければ、
営業組織としての動きが取れません。組織統制が取れません。
これでは属人的営業がはびこるばかりです。
営業担当者に戦略立案する力があるか
営業戦略の必要性がご理解頂けたところで、営業戦略の立案についてご説明します。
営業戦略は営業幹部やマーケティング担当部署からの営業支援業務として提示されることがあります。
営業の現場担当者は、それに従って淡々と業務をこなすという企業をよく見かけます。
これでは売上目標と同じように、受け身の営業にしかなりません。人材教育、人材育成にはつながりません。
経営者の方々は、どんな営業を求めているのでしょうか?
それは、自ら考え、自らの意思決定に基づいて、自ら行動する営業担当者を求めているのではないでしょうか。
つまり自発的な営業の姿です。自発的でなければ営業力が身につきません。
そのために、教育は欠かせません。
中長期的育成プログラムを組んで継続的に教育を施している組織とそうでない組織の5年後、10年後の差は歴然です。
ただ、自ら考え、自らの意思決定に基づいて、自ら行動すると言っても、組織である限り
「基本の考え方、意思決定の軸、行動の仕方」の基準は必要です。
つまりこれが会社の方針であり価値基準です。
この「基本の考え方、意思決定の軸、行動の仕方」が担当者ごとにばらばらであっては、組織として事業運営が出来ません。
この組織共通の基本の軸、考え方の判断軸(会社の方針・価値基準)を教育するために、営業戦略研修を開催するのです。
営業戦略自体は営業拠点ごとに立案する必要があります。
なぜならば、拠点ごとに地域性やこれまでの歴史の中での取引上の諸事情が異なるからです。
ですから上から降ってきた画一的な戦略では、営業現場は混乱するだけです。
基本的な判断軸と方法論を教育し、組織共通の判断軸で自ら意思決定するからこそ、
自分事として自ら行動する営業が育成できるのです。これが営業力を強化する戦略研修の開催意義です。
営業現場の課題はマーケティング視点とターゲティング
営業担当者は、どうしても目の前の案件を獲得することに集中するため、視野が狭まってしまう傾向にあります。
地域全体、お客様の業界全体、そして自社のシェアがどれくらいあり、
その業界での立ち位置(シェア順位)がどの辺りなのかといった
広い意味でのマーケティング視点が、日々の営業活動の中でそがれてしまいます。
少なくとも年に一度は、こういったマーケティング視点で、自社の立ち位置を確認し、
3年後にどんな立ち位置でありたいのか、
そのために来期はどこまで到達しておく必要があるのか、
そのために効果的な営業活動は何なのかを考える機会が必要です。
その機会が営業戦略研修であり自発的行動の起点です。
そして、その立ち位置を計るデータがシェアです。このシェアデータを活用して営業戦略を立案していきます。
シェアは、「市場における影響度」ともいわれるほど、売上と関連がある重要な指標です。
そしてこのシェアデータを活用し、ターゲティング行います。
この研修でのターゲティングは、
①重点エリアのターゲティング(どのエリアを重点化するか)
②重点販売チャネルのターゲティング(その販売チャネルを重点化するか)
③シェアアップターゲティングの顧客ターゲティング(どの顧客に重点を置くか)
の3つのターゲティングです。
③シェアアップターゲティングの顧客ターゲティングを行うことで、
既存顧客の中で深掘りをすれば売上拡大が見込まれる顧客リストが抽出できます。
さらに新規顧客開発に向けた未取引のお客様リストも抽出できます。
これらのターゲティングが組織共通の判断基準のもと、営業拠点ごとに抽出できるスキルが身につきます。
この営業戦略研修の特徴は現場の活動内容が具体的であること
これまでの流れの中でターゲティングをして終了では何も意味がありません。
このターゲティングを営業現場でどのように活用するのかという実践計画に落とさなければなりません。
そのためには、先ほどの各ターゲティングを連動させて戦略を完成させる必要があります。
その基本的な連動の仕方は次の2パターンです。
①重点エリアのターゲティング × ③シェアアップターゲティングの顧客ターゲティング ・・・A
②重点販売チャネルのターゲティング × ③シェアアップターゲティングの顧客ターゲティング・・・B
の掛け合わせです。
つまり、売上・シェアを効率的に向上させる
・A:エリアごとのアプローチ先ターゲットリスト
・B:販売チャネルごとのアプローチ先ターゲットリスト
が完成するというのが、この営業戦略の特徴です。
更に
①重点エリアのターゲティング × ②重点販売チャネルのターゲティング
×③シェアアップターゲティングの顧客ターゲティング
の掛け合わせは、超即効性を発揮します。非常に短期間で戦略実践の効果を体感することになります。
これは、売上・シェアを効率的、短期間で向上させる絶対的な法則です。
このアプローチ先リストまで作成し、ここまで具体的な内容を拠点の全営業担当が共有して、
実践活動につながらないことはまずありません。
もし、このようなことが現実にあるとすると、それはマネジメント上の問題になります。
営業戦略研修のまとめ
営業戦略研修では、2日間あればここまでの内容を一般社員含め、どなたでも自身で戦略構築が出来るようになります。
つまり、戦略の基礎を習得し、分析技術を身につけ、行動計画まで昇華できる“考える営業”が育ちます。
これからの営業は体力勝負ではなく、論理的に考え、具体的計画に落とし込み、
売上、シェアアップに効果的な顧客に重点化した活動を組織一体となって行う営業組織が結果を残します。
そして継続的に目標達成をします。
この営業戦略研修は、ある意味これまでの営業活動を根底から見直す大きなきっかけになると思います。
講義で論理を学び、演習で実践活用できるよう理論を整理し、自社・自部門データを使って「営業戦略」を構築し、
その通り実践活動してみるといった流れがこの営業戦略研修にはプログラムとして組まれています。
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著者:岩月康隆 目標達成営業コンサルタント
有限会社アクチャーコンサルティング 代表取締役
BtoBビジネスにおける営業目標を恒常的に達成する『仕組み』構築の専門家。これまでコンサルティング指導先として約320社、受講後アンケートの結果次第では再登壇が困難と言われている企業研修講師・銀行シンクタンクのセミナー講師では、2005年以来連続で登壇するなど約1200件の指導実績がある。
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