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営業研修の原理原則と体系化

営業は「慣性力」に引きずられている

市場縮小という環境変化の中で、相変わらず営業は市場拡大を前提としたままの活動になっているというのが実態です。とにかく“客先を回れ”という大号令は最たるものです。働き方改革が叫ばれる現代において、いまだに生産性を無視した営業活動が横行します。そうさせている力を「慣性力」と言います。
なぜこの「慣性力」が横行するのでしょうか?それは経路依存症と言って、人は自分がこれまでに受けてきたマネジメントを部下にも施すという習性があるからです。これが脈々と組織の中に受け継がれてきたことが原因です。
この力に引きずられたまま、「今までしてきたように」「今までの経験・体験をベースに」何ら変化を求めずやり過ごしてきた営業組織を数多く見てきました。
市場が大きく変化し、お客様の要望が変化している中で、こういった負の習慣に引きずられたまま、何も手を打たない営業組織でこの先も生き残ることができるでしょうか。

・売上、粗利の低下
・管理者のマネジメント不全
・優秀な人財の流出
・組織力の衰退
これらが「慣性力」に引きずられてきた結果です。

営業人材教育の的外れ

(1)「個人のスキル」教育にしか目が向いていない

何のために営業研修を実施するのでしょうか?営業組織の「営業力を向上させたい」というのがそもそものご要望のはずなのですが、研修内容自体が「個人のスキル」向上にしか目が向いていないというのが第一の問題です。

営業現場では「個人のスキル」も重要なのは事実ですが、このスキルは個人についていきます。本当にそれでいいのでしょうか?
個人のスキルアップの前に、組織に営業力をつけるべきだと考えています。営業力を組織に備えている企業は、どんな状況に陥っても底力を発揮します。組織に営業力を備えない限り、それを本当の営業力とは言いません。
組織に営業力を備える入り口は、成果を得るためにどいう言った営業活動をしなければならないかという、自社のビジネスに合致した営業スタイルを組織の営業活動ルールとして設計されていることが第一歩です。こういった段階を踏んで営業活動をすれば、高い確率で成約するという組織共通の営業活動のシナリオです。つまりセールス業務の明確化です。
そして売上結果だけの評価ではなく、営業のシナリオ通りの活動が出来ているかどうかも人事評価の対象にすることで、営業担当者のモチベーションにもつながり中期的なセールス人材の育成につながります。

(2)営業職専門の教育がされていない

入社後の“ビジネスマナー研修”は実施しても、営業職に就く従業員を対象にした「営業職専門」の教育を施してきたでしょうか?これまでの経験では、大手・中小に限らず皆無です。
“結果を出す営業が育たない”
“営業の離職が多い”
“フィールド営業としては優秀だが管理者としては不満足”
といったことがなぜ営業組織に起こるのでしょうか?

それは
営業の「やり方」の前に営業の「あり方」を
営業管理者の「テクニック」の前に「役割・ミッション」を
教えていないからです。

「高度なテクニック」の前に「基礎・基本」を
「売上」という結果を求める前に「営業としてやるべきこと」を
教育することです。営業マンとしての能力開発の前に、社内教育として必要なことです。これらを徹底せずしていくらスキルを磨いても、現場では使えません。

「あり方」とはスキルではなく、マインド(心構え)、コミュニケーション、礼儀・所作といった、営業の仕事に取り組む姿勢であり、これがお客様との関係性を豊かにする前提です。こういったお客様から好意を持って接していただく人間関係を作ることなしに、問題解決提案やソリューション営業を標榜したところで、営業現場での実現はありません。
効果的な人財育成(人材育成)のコツはここにあり、マネージャークラスの方々がこういった基本的なことについて、新人をはじめ部下の方々にその必要性を説明できているかと言えば、必ずしもそうではありません。感覚的に、断片的に話すことはあっても、論理的に伝えることが出来ていません。なぜならば、現在のマネージャークラスの方々もこういった「あり方」教育を受けていないからです。
こういった内容の社員研修が、成長する人材の知的好奇心を高め、営業力の基礎をつくることになります。

(3)実施することが目的になっている

研修の目的は「営業力を向上させたい」というところにあり、その結果として「業績の向上」を求めて実施するはずです。しかし、実施することが目的化し、実施したことに満足している状況が多々見受けられます。
年度計画で“営業研修3回実施”といった計画に対する実績作りのために、実施されているケースすらあります。これは時間と経費のムダ以外の何物でもありません。
こういった魂のこもらない研修は、お断りしています。

営業研修の目的

そこで営業研修を企画する際に上記の図をイメージしてください。
営業研修は実施することが目的ではなく、結果・成果を出すことを目的に実施されます。
そのためには研修の設計段階で
・営業組織として得たい結果・成果は何か
・その為に必要な行動・プロセスは何か
・その為に必要な知識・スキルは何か
といった順で得たい結果・成果から逆算して研修内容を決定することです。そして研修内容だけではなく、研修後の具体的アクションも含めて設計されていることが、成果を出す営業研修のポイントです。その為には、事前に講師と十分な打合せが必要です。

ご相談いただく内容

  • 営業力をつけて売上、粗利の向上を目指したい
  • 提案力のある営業を育てたい
  • 管理者のマネジメント力を向上させたい
  • 経営意識を持った管理者を育成したい
  • 営業組織を活性化させたい
  • 新入社員を即戦力化したい

これらが研修を検討される企業様の共通点です。

どの内容も営業としての根幹であり、営業組織として原点にある内容です。
しかし、一朝一夕では成し得ない内容であることも事実です。
つまり、今まで何年、何十年にわたって「慣性力」に支配されてきた、またはそれが「風土」となっている組織の問題・課題を短期的視点で解決することは、非現実的です。その営業組織の変革を真に願うならば、中期的視点で自社の営業の根幹から見直すべきだと考えています。

営業教育の「原理原則」と「体系化」について

個人の営業力も重要です。現場で威力を発揮しますから。
しかし、先述のように「個人のスキル」を磨く前に『組織に営業力』を備えなければ抜本的な組織変革にはつながりません。

 そして、短期的な視点ではなく中期的視点で教育し、変革を着実に行うべきです。
 そのためには、「教育体系」というのが不可欠です。

「教育体系」が必要な理由の一つに、現場の営業担当者が学んだ内容と、その管理者が営業担当時代に学んだ内容が違っているという事実です。これでは、管理者は対応の仕様がありません。マネジメントのしようもありません。名プレーヤーは名マネージャーでは決してありません。だからこそ、会社の教育体系が必要なのです。
それぞれの時代において、全営業が体系的に同じ内容を学ぶから、この基軸に則って上司が部下を指導でき、部下もその指導内容が理解できるのです。
これが、営業教育・営業研修について根底に流れている弊社の考え方です。
ですから体系的に教育する必要があるのです。

もう一つ「教育体系」が必要な理由を言います。
教育には“幹”を明確にしてから“枝・葉”をつけるべきで、“幹”が無いにもかかわらず、“枝・葉”ばかりの教育を施すために、せっかくの教育内容が風化し、組織の営業力が定着しないのです。

“幹”とは、営業としての「あり方」であり、組織としての意思決定のベースの考え方を言います。

  • 自社としてどういう営業を目指すのか
  • 営業のプロセス(契約に至るまでの上るべき階段)や営業活動の全体像は何なのか

それに伴って管理者として

  • どういうマネジメントを施すと組織に有効か
  • そもそもマネジメントとは何をすることなのか

営業組織全体として

  • どこにフォーカスして営業活動を行うのか
  • 全社共通の意思決定のもとになる戦略理論は何なのか

これらすべてが“幹”にあたるものです。

これらがあって初めて“枝・葉”が有効に作用します。つまり“枝・葉”は現場力であり、現場で活用できるスキルです。いくら“枝・葉”のスキル教育を施しても、それは“幹”という営業としての「あり方」、組織としての「あり方」教育には成り得ないのです。

営業教育体系図

営業教育体系図

営業戦略研修 今までの営業活動は、市場が拡大することを前提に行われてきました。しかし、市場縮小という環境変化の中で、相変わらず営業は市場拡大を前提としたままの活動をしているのが実態です。
結果を出すためには、「戦略思考」を持つこと、そして戦略を「戦術」へ、戦術を「実践」へと具体化する実行力が営業組織には必要です。この研修は、戦略理論をもとに、実践演習を取り入れた実践型研修です。シェアデータをもとに
・どのエリアを重点化すべきか
・どの販売チャネルを強化すべきか
・売上、シェアアップに効果的な顧客ターゲットはどこか
・「攻める先(新規開拓先)」「守る先」をどう区別するか
といった戦略の基本理論を学び、エリア戦略、シェアアップ戦略など営業に必要な戦略の立て方と実践の仕方、および営業「量」確保のための活動ルールの設定をゲーム感覚で行います。
つまりエリア、チャネル、顧客のターゲティングを行い、そのターゲティングに対して組織全体としてどういったルールで活動するのかという営業方針を明確にするのがこの講座の特徴です。自社データを活かし、具体的に演習を行うことで、実践で使える戦略・戦術を構築します。市場や自社の立ち位置を把握しながら、自分自身で考える技術を持った営業が育ちます。
3年以内に業績を改善したい企業におすすめの実務的カリキュラムです。
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営業戦略研修 市場が縮小する中で、かつての売上至上主義は通用しなくなっています。ところが、来年度の売上目標を作成する際には、「来期は前年対比+8%で」といった、なんら根拠を持たない売上計画が設定され、さらに“どうすれば目標達成できるか”というアクションプランに落とし込まずに計画づくりを終えている企業が多いのが実態です。
今、企業および営業の価値を示すのは売上だけではなく、限られた経営資源をもとに、いかに利益を上げるかということです。利益を理解するには、財務知識の習得が必須です。財務知識と言っても一般論を網羅したものではなく、営業担当者として知っておくべき内容に特化し、数字意識の変革を狙うものです。
知識の習得だけではなく、その財務知識を活用して営業利益を確保する売上目標の立て方、KPIを拠点ごとに設定しその実現に向かって年間の行動計画を作成します。目標達成のための行動計画策定を最終目的にした研修です。
机上の空論目標ではなく、過去データに基づいた目標の設定方法と、そこから算出された目標数字が実現可能か否かのチェック方法、そして各営業部門への公平で論理的な配分方法といった具体的かつ実践的な内容です。
最大のポイントは、営業目標数字と営業部門の営業利益算出まで踏み込んでいることです。
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戦略マネジメント研修 売れない理由を外に探せばいくらでも見つかる営業冬の時代です。しかし、売上不振の要因は外にあるのではなく会社の内にあることも珍しくありません。
営業は、厳しい環境にあるのは事実ですが、その中で継続的に結果を出すには、管理職・リーダー・担当者が一丸となって、組織として事実を踏まえ、論理的に「考え」「行動」しなければ強い組織をつくることができません。
これが、チーム営業であり、組織営業というものです。
この研修では、強い営業組織をつくるために営業管理者が管理者として「なに」を「どのように」マネジメントすればいいのか、リーダシップとはどのように発揮されるべきかについて、具体的に指導します。
マネジメントの本質である 『 部下支援・部下育成 』 と部下の力を引き出すコーチングの仕方、3ヶ月・ 6ヶ月先の売上のために今何をすべきなのか・・・つまり、先の売上のための行動計画を立てる 『 先行情報管理と行動計画をリンクさせる手法 』 を中心に、具体的にご指導します。これまでの「経験・勘・度胸」のマネジメントからロジカルシンキングが出来るリーダーが求められています。売上目標を達成させる「先行情報管理」という数字のマネジメントと行動マネジメントに重きを置く研修です。
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営業折衝力強化研修 企業間競争の激化、顧客ニーズの多様化など、営業を取り巻く環境は変化していす。その環境下で、ただ単に「売りたい商品を売る」という営業では、売れないのは当然です。
お客様は「何を望み、何を解決したいのか」といった真のニーズをつかみ、さらに半歩進んだ提案をしていかなければ、売上を伸ばし続けていくことはできません。
通常の営業活動では、初回訪問で売りをかけています。売れるわけがありません。営業活動には外してはいけない営業のプロセスというものがあります。
この研修では、アポイント→事前の情報収集→お役立ち情報の提供→信頼獲得→ニーズ把握→プレゼンテーション→クロージングといった成約に至る営業活動の各ステップに必須の質問スキル、ヒアリングスキル、トーク術といったテクニックを段階的に習得すること目的としています。
そしてプロセスごとに何を事前に準備し、面談時にどのようなアプローチを行い、いつプレゼンを行うべきかというセオリーがあります。こういった教育がなされていませんと、初回訪問で売り込みをするのです。その時点でこの案件は商談終了となり、次の面談機会は与えられません。
この研修では、提案営業の本質を理解し、顧客ニーズを把握したうえで、クロージングプロセスに則った効果的な提案書作成と顧客に「Yes」といわせる提案スキルを習得します。
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営業プロセスロープレ研修 研修で学んだことを現場で実践しようと思った際に人るの障壁があります。その障壁とは実際にやってみる「勇気」と「きっかけ」です。「知る(理論)」ことと「出来る(実践)」することは違います。
知ったことを出来るようにする橋渡しの場がこの営業研修です。みなさん初めは、汗をかきながらぎこちない状態ですが、二巡目ともなりますと落ち着いてロープレをするようになります。
それは、先輩や同僚のロープレを見たり聞いたりすることが疑似体験となり、自身の改善点や本番での対応力を養うことができるからです。
自分の営業活動に自信が持てるようになる営業研修です。営業基礎・実践研修のフォローとして実施されることをお勧めしています。
特に経験の浅い新人・若手・中堅営業の成長には効果的であり、上長のリーダーシップやメンバーのモチベーション、チーム力の醸成にも有効な研修です。
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営業基礎・実践研修 “出来る営業”になるには、出来る営業パーソンの行動習慣である営業プロセス ( クロージングに向けての行動ステップ ) と営業サイクル ( 各プロセスにおける営業活動ポイント ) という営業の基礎・基本理論を知り、ロールプレイングを通じて現場で実践できる営業力を養成することが重要です。
この基礎・基本がないところに交渉ノウハウやトーク術といったスキル(技術)だけを身につけようとしても上滑りを起こすだけで、決して実力にはなりません。スキルの前にお客様から信頼を得られる礼儀作法や所作、お客様との関係を豊かにする相手の話を聴く姿勢、会話につながる挨拶の仕方、案件の創造につながる心の持ち方、行動のとり方といったものが『 あり方 』です。
営業の 『 やり方 』 を教える前に、営業としての 『 あり方 』 を教えなければ教育とはいえません。
この研修は、営業担当者として生涯にわたって必要な基礎・基本を自分のものにしていただく実践研修です。
お客様に信頼され、お客様に好意的に接していただくための営業としての心構え・行動の取り方・基本スキルが身につく、営業に携わる者にとって必須の内容です。実践すればお客様の反応が面白いほど変化することを実感できます。
入社時のビジネスマナー研修以来、営業職専門の基礎教育受けていない営業担当者が参加すべき、営業「質」向上させる基礎研修です。
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会話力・対話力強化研修 「お客様との会話が弾まない」
「お役様と何を話したらいいのかわからない」
近年の若年層にみられる顕著な傾向です。これでは、お客さまから信頼を得られるはずもなく、営業活動の根幹であるコミュニケーションすらままならないということになります。しかし、実はこういったことで悩んでいる営業が非常に多いのが事実です。商品スペックも価格も何もかも同じならば、間違えなく信頼できる営業から購入するのがお客様の心理です。お客様と親密度を高め、その親密度が競合の参入障壁にならなければなりません。お客様に信頼してもらうための会話力、対話力、コミュニケーション力を高める営業研修です。
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